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心のゆとりで「黒蜥蜴」千秋楽@東京芸術劇場


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美輪明宏さんの「黒蜥蜴」の千秋楽を観に行ってきました。

東京芸術劇場は、池袋駅から直結していて、とても便利です。
もう8月9月で3回目なので、道も覚えました。

今日は前回よりも少し後ろの座席でしたが、
舞台全体が見渡せる席で、見やすくて良かったです。


前回書かなかったのですが、すごく独特なアナウンスがありまして、
「大変恐れ入りますが、咳をなさる際は、ハンカチやタオルを口元にあててください。
 時々お客様からのクレームがあります」

っていう、え!そこ言う!!ってアナウンスがあります。

前回ビックリして、でも笑っちゃったんですけどね。
今日もしっかりアナウンスがありました。


舞台は3幕構成で、60分、45分、80分、となっていて、合間に15分ずつの休憩が入ります。

私の真後ろのおばさまが、劇中のシリアスなシーンに飴を食べだしたり、隣の人に「飴舐める?」って聞いたり、
配られたチラシをバサバサしだしたと思ったら「暑い」って仰ぎ出したり、また隣の人に「暑くない?」って聞いたり、
「きれいねぇ〜!」って何度も言ったり
え!いま!!って思うこと多かったです。


その方も「黒蜥蜴は明智が○○なんでしょ」など言ってたので、多分昔に見たことある余裕なんでしょう。

飴の袋って静かな場所ではめちゃくちゃ響くんですよね。
チリチリチリチリチリチリチリチリチリチリチリチリ
ってしかも長いの。。笑

咳もね?かなりインパクトありますけど、生理現象だから、本人だってしたくてしてるわけじゃないのでしょう。


前回はほんとうに観劇中は静かな人に囲まれてた、
マナーバッチリの環境だったので、集中してましたが、
私も若干ウトウトしたり、飴にいらついたりしながらも怒らずにいられたのは、2回目だったからだと思います。

この黒蜥蜴は一応今回が最後ということで、今日は東京公演の千秋楽で、
どこまでネタバレしていいのかわからないので、ストーリーは書きませんが、
今日は最後ということもあってカーテンコールで美輪さんのご挨拶がありました。

美輪さんの人生の振り返りと共にある舞台。
美輪さんもお話されながら涙されていて、私たち観客にもそれが伝染していきました。

今日、当たり前に生きて、呼吸をし、自力で歩いて楽しめること。
そんな当たり前のことが、当たり前にできる事こそ、幸せなんだよなぁって改めて思いました。
あの涙とお言葉を直接聞けただけで、舞台以上に価値があったことのように、私には感じられました。


御年80歳の美輪さま。
言葉も流暢で、しっかり歩かれて、背筋もピンと伸びて。
ほんとうに美しい所作でした。

一万円あったら、大抵のものはお腹いっぱい食べられるけれど、
一万円で芸術に触れたら、お腹はいっぱいにならなくても(笑)
何か特別なところに、力が蓄えられる気がします。

美輪さんの舞台は、次は寺山修司の「毛皮のマリー」だそうです。
それを紹介するときに「親友だった寺山修司の……」とご紹介されたのが印象的でした。
また観に行こうとおもいます!