猫好きダイアリー

no cat no life

すごい少女漫画。


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久しぶりに読み返したら、やっぱりあまりに面白くて、

面白すぎて衝撃を受けた「イタズラなkiss」でした。

 

イタズラなKiss:23

 

嗚呼、入江くぅん!!!

琴子!!!

(入江くんは、横顔がかっこいいよね・・・)

 

23巻まで全部のエピソードがずっと面白くて、一瞬も気を抜けない。

あー本当にすごい漫画をリアルタイムで読んでたなあと思いました。

 

私的にはやっぱり、2人が結ばれる10巻くらいまでが

1番のピークだと思っていましたが、

多分大人になったからなんでしょうね。

 

結婚後のエピソードもすごくわかるなーって

ものが多くなっているからか(就職が大変とか嫁姑問題とか)、

ホントにずっと面白くて、

もうホントどうしたらいいのかわからないくらいでした(笑)

 

何回も何回も読み返して、

でも細かなエピソードは忘れてしまってて、

だけど読んでると「あ、ここで入江くんが確か…」って思い出してきて、

自分の記憶の引き出しも面白かったです。

 

読んでいたのが中学生、高校生の頃で、

中学生の頃なんて私は不登校しててホントに漫画が心の支えだったりしたから、

別冊マーガレットの発売日を指折り数えて待ってしまうくらい、

イタKissが好きでした。

 

そして作者の多田先生が、不慮の事故で亡くなられて、

その頃は高校生になっていて、

クラス中みんなで読む勢いだったから、

友達みんなで残念がっていました。

 

いま読み返すと、この物語もいよいよ佳境に入っていて、

あと数巻で終わる予定だったのかもしれません。

 

周りの人たちの伏線もほぼ回収し終わっていて、

金之助のことが片がついて、最後に主人公2人の……

あまりにハッピーなエピソードが、

こんな形で終わるなんてと、今でも悔しくなります。

 

まっ、改めて読むから感じることもあって、

この漫画ってめぞん一刻並みにパターン化された漫画だったんだなーと。

(まあ、あれよりは、少しずつ物語が進んでいくけれど…)

主人公の琴子が入江くんのことを大好きで大好きで、

結ばれたあとも入江くんにちょっかい出す女の人が現れては、

琴子が不安になって暴走することの繰り返し(笑)

 

入江くん大好き!

何かしらのキッカケで入江くんにアプローチする人現れる

琴子やきもき

アプローチしてくる人と琴子が揉める

入江くん冷たい&呆れられる

琴子拗ねる

またひと騒動

最後は甘い入江くん

 

っていうループを様々なエピソードで繰り返してて、

それが何によって起こってるかというと、

琴子がよく言っている

 

あたしなんか

 

っていうセリフからだなーって思いました。

 入江くんはパーフェクト過ぎて、

好きすぎて、どこか信じきれない。

 

だけど大体一方的に女の方が入江くんすり寄ってるだけで、

入江くんは一度だってなびいたりなんかしてない。

ビックリするほどしていない。

ホントにホント琴子も一途だけど、入江くんだって相当一途!!

 

なのに琴子が勝手に不安になって勝手に暴走している!!!

えーん。琴子、落ち着こうよ!!って何度思ったか。笑

 

これが、なんだか、久しぶりに読んでみたら、

すごく強く感じたことで、

もちろんめちゃくちゃ面白かったけど、

もうちょっと信じたらいいのに、

琴子は自信がないんだなあーって思って、

でもそこがまた少女漫画として共感を呼ぶポイントかなあと思いました。

 

少女漫画と少年漫画のヒロイン像の違いっていう話があって、

少年漫画だと女の子は割と普通で、

そこに素敵な男の子が現れて、

主人公だけに優しくしてくれたり、

何かしら助けてくれたりして、

主人公は幸せになり、

自信を持ったり強くなっていく……みたいな、

やっぱりシンデレラストーリー的な感じ。

 

近頃のだと「君を届け」がそうだし、

今ハマっている「アシガール」も

イタKissの琴子に近いパワーを持った主人公・唯のお話。

 

そして一方、少年漫画のヒロインって外見が良くて、

でも気が強かったりして簡単にはなびかない、みたいな。

真っ先に思い浮かぶのが「オレンジロード」なんですけど、

またこれ古いですけどね!

 

なんかそんなのあると思います。

 

少女漫画のヒーロー役の親友みたいな人

(ちょっと軽くて明るくて女好きみたいなタイプ)が、

むしろ少年漫画のでは主役に来るみたいな。

 

少女漫画のヒーローって一途なんですよ。

道行く女の人に見とれたりしない。

 

で、少女漫画だとその親友に綺麗で性格のいい、

ハキハキしたようなタイプがいたりして。

 

なんかもしかして逆転してる!?!?って思ったりしまして、

まあそこに男女の真実が地味に描かれているのかもしれません。。

 

まっ(さっきからこれは、入江くんの口癖の真似です)

琴子を不安にさせまくっても平然としている

入江くんもいけないんだけどね。

 

他の人にはほとんど紳士的に振る舞うのに、

本当に好きな琴子には凄く冷静。

相当に冷たい。

リップサービスはしない。

(でもそれが、心を許している証…)

 

だけど、何より改めて読んですごく感心してしまったのが、

入江くんって琴子のことをちゃんと自分で考えさせるようにしていくこと。

 

だからいつも人の問題にも首を突っ込みがちな琴子に対しても

「他人の問題をどうこうしようなんて考えるなよ」

みたいなことをよく言ってます。

 

この感じ、誰かモデルがいるのかな?

この入江くんのヒーロー像ってなかなかすごいなと思いましたし、

実はものすごく真理をついていて、

あの頃もっと人にお節介しないほうが良いと、

入江くんの言葉から私も学ぶべきだったなあとすごく思ってしまいました。

 

スルーしてたね、、琴子と一緒になって私もスルーしてた、、、笑

 

で、今は入江くんの考え方に基本的に賛成する私なのでした。

 

でもこの水と油みたいなところがね、

2人が一緒にいる最大の理由であり、

「人は欠損に恋をする」だなあと思いました。

 

携帯もない時代の話だから、いつも連絡は家電だし、

いなければ留守電するしかなくて、

そのせいですれ違って不安になって…だけど、だから、

やっぱりハラハラして面白いな〜。

 

個人的な漫画ベストは「BANANA FISH」と「

日出処の天子」だと思っているけれど、

イタKissも別のベクトルで私のナンバーワンだな〜と。

 

多田かおる先生は、くらもちふさこ先生や、

聖千秋先生と仲が良くて、

私はその2人の漫画も好きで好きで……

聖千秋先生の「いつも上天気」も読み返したんですが、

これもやっぱり名作で泣いてしまいました。

 

23巻読み返すのって、結構大変だったけど、

もうすでにまた1巻から読み返したい!!!

 

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