「ここにおるよ」夜廻り猫と私。
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今年もあと2週間程で終わりですね。
この週末は、めっちゃ寝ました。
めちゃめちゃ寝て、今年やり残したことを思い出しました。
「夜廻り猫」という漫画があります。
Twitterをキッカケに火がついたこの漫画は、作者の深谷かほるさんが、別に商業的に成功しようと思って始めたものではありませんでした。
本当に描きたいものを描く、その精神で。
生きていて小さなほころびや、心を荒ませるような出来事。
ひとりひとりが言葉にはしてないような、でも心では泣いているような……。
それを、この漫画の主人公(猫)である遠藤平蔵さんは夜な夜な嗅ぎつける夜廻りに行くのです。
「むっ、涙の匂い!そこなおまいさん、心で泣いておるな?」
と言って。
初めて読んだとき、それはもう泣きました。
でも涙だけじゃない、その状況から、希望を見つけていく明るさもある。
そして遠藤が出会う1匹の子猫。
片目をなくした子猫は、「じゅうろう」という名前を受け継ぎ、遠藤と一緒に夜廻りをするのでした。
今では家猫は15年程も生きますが、野良猫は3年から5年と言われる寿命の中で、ただでさえ厳しい環境で、それなのにみんなを気遣う遠藤さんの姿がとても愛おしい物語です。
これはきっと深谷さんの化身なのだと思うんです。
いろんな人に寄り添い、慰め、励ましたいという想いが、この遠藤さんを生んだのだと思うのです。
自分が傷ついたり、裏切られたりすることを恐れずに、人に寄り添えたら、、、どんなに素敵なことでしょう。
でも現実は、それすら怖い時があるのも、人間というものだと思います。
だから遠藤さんのことが本当に貴重な存在に感じるのです。
で、そんな漫画が好きな私は、今年の初めに相模原の伊勢丹まで、絵を買いに行ったんですよね。
その時はあまりの人気で買えなかったのですが、なんと!受注販売を受け付けてくれて、私のもとにこの世で一つの遠藤さんとじゅうろうが届きました。
その絵を、引越したあとに新居に飾ろうと思いつつも、賃貸だしどうやって飾ろうかなーと思ったまま、大事に仕舞い込んでいました。
ついに壁にかけて、ちゃんと飾ろうと、調べていたんですけど……
ふと、床に置いてみた。
(若干、反射して、撮影する私が写っています。笑)
これ枕元なんですけどね。
私は布団で寝てまして。
いやなんか、これも駄目じゃないな!と思って、、、早くこうすれば良かったな。
ちゃんとしなくても、大事なことはそばに飾っておくことだったんだなって、そう思いました。
じっと絵を見てたら涙が出てきました。
なぜなんだろう。
ただただ泣けてくる。
深谷先生が、ほとんど儲けもないのに、受注販売してくださったこと、ほんと感謝しかないです。
だからずっと先生に幸せなことがたくさんありますようにと願った一年でした。
先日は日本橋の三越で展示会もあったんですよ(^^)
「ここにおるよ」